日本スポーツ振興センターの災害共済給付制度との違い
賠償責任保険は、園等が法律上の損害賠償責任を負った場合に補償する保険です。一方で、日本スポーツ振興センター(以下、センター)の災害共済給付制度は、園の管理下で起きた園児のケガ等であれば、園に法律上の損害賠償責任がなくても給付の対象となります。
災害共済給付制度では、医療費の合計(点数)が5,000円(500点)以上の場合に給付を受けられますが、賠償責任保険には医療費の合計額に関する要件はありませんので、治療費が5,000円未満でも対象となります。
賠償責任保険は、逸失利益や慰謝料、保護者の休業補償、必要性が認められる通院時の交通費(タクシー代等)などの損害賠償金に加えて、弁護士費用や裁判費用などの争訟費用も補償対象となります。
災害共済給付制度は園の管理下での園児のケガ等が対象ですが、賠償責任保険は園が法律上の損害賠償責任を負う事故を補償します。そのため、以下のような事故も補償の対象となります。
- 園で安全対策を適切に行わず、保護者が濡れた床で足を滑らせてケガを負った事故
- 建物や設備の定期点検・修繕・補修を怠ったことが原因で、近隣の住人や保護者などがケガをした事故
- 監視・安全配慮義務を怠り、保育中に園児が蹴ったボールが隣接する建物や車両、通行人に損害を与えた事故
- 保育士が園で使用する消耗品を購入するため自転車で外出中、横断歩道を渡る歩行者に気づかず衝突してケガを負わせた事故
賠償責任保険のご契約がある場合とない場合の違い
園児が園の管理ミスで死亡し、8,000万円で示談した場合に、損害賠償責任保険に加入していない園と加入している園が負担する金額の違いは以下の通りです。
【損害賠償責任保険に加入していない場合】
加入している場合
被害者である園児の保護者に対してセンターから3,000万円(死亡見舞金)が給付されますが、園の過失責任が問われる災害のため、園は3,000万円をセンターに返還する必要があります。そのため、園の負担額は8,000万円となります。
加入している場合
被害者である園児の保護者に対してセンターから3,000万円(死亡見舞金)が給付されますので、園は5,000万円を支払うことになります。園の過失責任が問われる災害ではありますが、免責特約付きのため、園は3,000万円をセンターに返還する必要はありません。
【損害賠償責任保険に加入している場合】
賠償責任保険に加入している園の場合の園の負担額は以下のように0円となります。
加入している場合
園が負担する8,000万円は賠償責任保険から支払われます。
加入している場合
園が負担する5,000万円は賠償責任保険から支払われます。
災害共済給付契約の給付の対象となる災害と給付金額
| 災害 の種類 |
災害の範囲 | 給付金額 | ||
|---|---|---|---|---|
| 負傷 | 学校の管理下の事由によるもので、療養に要する費用の額が5,000円以上のもの |
医療費
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| 疾病 |
学校の管理下の事由によるもので、療養に要する費用の額が5,000円以上のもののうち、文部科学省令で定めるもの • 学校給食等に因る中毒 • ガス等に因る中毒 • 熱中症 • 溺水 • 異物の嚥下 • 漆等に因る皮膚炎 • 外部衝撃等に因る疾病 • 負傷に因る疾病 |
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| 障害 | 学校の管理下の負傷または上欄の疾病が治った後に残った障害で、その程度により1級から14級に区分される。 |
障害見舞金 4,000万円~ 88万円 [通学中の災害の場合2,000万円~ 44万円] |
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| 死亡 | 学校の管理下の事由による死亡及び上欄の疾病に直接起因する死亡 |
死亡見舞金 3,000万円[通学中の場合1,500万円] |
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死亡見舞金 1,500万円[通学中の場合も同額] 死亡見舞金 3,000万円[通学中の場合1,500万円] |
免責特約とは
園に損害賠償責任が発生した場合に、日本スポーツ振興センターが共済給付を行うことによって、その価額の限度で園の責任を免れさせる特約。